アパート経営の教科書

レントロール

レントロールとは、アパート等における貸借条件一覧のこと。不動産物件における個々の部屋ごとの賃貸条件をまとめたものです。アパートやマンションを一棟単位で購入する場合だけでなく、物件の状況を把握する上ではとても重要な指標の一つとなっています。ここでは、このレントロールの見方や分析の仕方を説明していきます。

アパート経営の教科書

レントロールは必ず、現在の契約水準で引き直す

たとえば、契約時期によって賃料に差がある場合で、新しい契約の賃貸条件が古い契約に比べて悪くなっている場合(賃料が安くなっているような場合)、物件の賃料水準が下がっていることを意味します。

仮にA,B,C,Dの4部屋で構成されたアパートがあるとします。現在の賃料は17万円/月(満室状態)。物件価格は2000万円です。賃料は 年間だと204万円。このアパートの物件価格が2000万円なので、利回りにすると10.2%と決してわるくは無いですよね。

では、具体的にこの物件のレントロールを見ていきましょう。
A:2010年契約で賃料5万円
B:2010年契約で賃料5万円
C:2011年契約で賃料4万円
D:2012年契約で賃料3万円
となっているようです。確かに賃料の合計は17万円ですね。

しかしながら、上のレントロールをみてみると期間がたつほど賃料が安くなっていることがわかります。つまり、この物件の賃料水準が下がっていることが分かるわけです。
仮に、2012年のD部屋をベースに賃料を引き直すと、合計賃料は12万円/月にまで下落します。
年間だと144万円、修正した賃料で利回り計算すると7.2%にまで低下してしまいます。

また、実際の金額で引き直す以外にも、賃料の下落ペースが速いようなら、その物件の地域での魅力が相対的に落ちていると見ることもできます。

 

レントロールでその他チェックしたい項目

レントロールにおいて賃料以外にチェックすべきポイントをまとめています。

・敷金
賃料と同じように時期で見ていきましょう。敷金の金額が落ちている(昔の契約は3カ月だったのに、今は1か月みたいな感じ)だと、入居者を確保するのに苦戦していると見ることもできますね。逆に敷金で3カ月というような大きな金額がとれているようなケースは今後の値引き余地があると好意的に見ることができます。

・入居者の属性
やはり安定している法人契約が多いような物件は好印象です。また女性比率が高い物件も高く評価できます。

・その他費用
修繕費・管理費・電気代などコスト面もレントロールに記載されているケースがありますが、そうした費用が高すぎないか?または安すぎないかといった点もチェックしましょう。

 

不動産投資はちょっと怖いけど、少し始めてみたい人は不動産クラファンという選択肢も

アパート経営を始めとした不動産投資をいきなり始めてみるのは少し怖いという人は「不動産クラウドファンディング」を利用するという手もあります。リスクは投資した資金だけなので限定的です。数万円単位から始めてみることができますし、初回利用であればポイント還元などもあるのでさらにリスクを軽減できます。

ちなみに、不動産クラウドファンディングのサイトは沢山ありますが「 不動産クラウドファンディングの比較と選び方 ポイントサイト案件攻略時の注意点 」の記事で詳しく各サイトごとの特徴やお得なキャンペーンが紹介されているのでぜひ活用してみてください。